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映画とエッセイの魔法の世界!伊丹十三記念館へ【愛媛/松山市・おでかけレポ】

2025.7.27 えひめのあぷり編集部

好奇心を抱え~伊丹十三記念館を訪ねて~

愛媛に根ざし年を重ねてきたえぷりライターsatokoです。
余裕のある休日、映画監督、エッセイスト、イラストレーターなどの多彩な顔を持ち、多くの作品を生み出した伊丹十三氏の息遣いを感じたく記念館へやってきました。

建物はシックな外観。お庭のガレージ中で展示されているベントレーの存在感は圧倒的です!
玄関横に広がるガーデンも緑が生き生きとしていてとても美しい!。
ここから伊丹ワールドへ入っていきます。

まず目に飛び込んできたのは、黒い外壁に囲まれた外観です。
設計・監督をされた中村好文氏のこだわりが端々に感じられます。
建物は正方形を基調とし、シンプルで落ち着いたフォルム。
外壁の黒と、緑豊かな植栽が織りなすコントラストが印象に残りました。

玄関向かって左側にあるガレージには、伊丹十三氏が晩年愛した英国の高級車ベントレーが静かに眠っています。
ただの自動車ではなく、美意識や憧れが詰まった芸術品のようなオーラを感じました。
ガレージ小屋には「8」の数字が掲げられています。
これは、「乗り物マニア」としての伊丹十三氏の13の顔のひとつを象徴しているとのこと。
道路からもちらりと見えるガレージは、記念館の最初の大きな見どころの一つです。

人生の最終章で選んだ車がこちらの「ベントレーコンチネンタルシリーズ3コンバーチブル」だったようです。
とてもきれいな状態で保存されています。
この車にどんな思い出とこだわりが詰め込まれているのだろうと想像が膨らみました。

人生を遊ぶ名人だった伊丹十三氏。
車も単なる交通手段を超え、人生の楽しみ方を象徴しているようです。
人生の風景を彩る遊び心。私もそんな一台にいつか出会いたいと思いました。

【伊丹十三ワールドへ】遊び心あるグッズショップ

記念館のドアを抜けるとまず正面には中庭が見え、受付のすぐ傍にはグッズショップ。
ここでしか手に入らない伊丹十三氏らしさあふれるものがずらりと並んでいました。

入り口は、バリアフリーにも配慮されておりスムーズにたどり着ける設計です。
車いすの方や幅広い年代の来館者にも安心して利用ができる工夫がなされています。

グッズショップコーナーには、伊丹十三氏が書いたエッセイ集や、ビジュアルブックなども並び、夢中になってページをめくりました。

グッズの中で一際存在感を放っていた十三饅頭。
これは、伊丹十三記念館オリジナル商品として贈り物やお土産としても評価が高く、購入される方も多いとのこと。
記念館の外観を象った箱は、眺めても嬉しいデザインです。
館長の宮本信子さんの監修で誕生したこの和菓子。
記念館ならではの美味しさをぜひ味わってみてください。

【常備展示室へ】伊丹十三氏がお出迎え

展示室で出会う伊丹十三イズム。
その作品と生活に触れることができる展示がたくさんあります。
入り口には、四角いガラス越しに、やわらかな笑みを浮かべる伊丹十三氏のパネルが「やあ、いらっしゃい」と語りかけてくれます。

ここからは、伊丹十三氏との対話が始まるような感覚で楽しみました。
この写真は、驚くほど自然で温かい感じがします。

宮本信子館長の映像による挨拶です。
優しい語り口で語りかけてくれます。
宮本信子さんは、伊丹十三氏との数々の映画をともに歩んだ創作のパートナーであり、現在は記念館の館長です。

常設展示場は撮影が可能でした。
お友達や家族に伊丹ワールドを伝えたい方にとっては嬉しいポイントです。
見どころ満載の13のコーナーが設けられていました。

私が特に惹かれたのは「六 イラストレーター」のコーナーでした。
普通の展示ならパネル越しに眺めるだけですが、このコーナーはハンドルをくるくる回して自分のペースでイラストを物語のように観ていけ、絵本をめくるようなワクワクがありました。

布に描かれた伊丹十三氏自作のイラストは一つ一つユーモラスで線の強弱に遊び心が溢れていました。
思わず笑みがこぼれる作品も!描くことが本当に好きだったんですね。

企画展示場は撮影が禁止されていましたが、こちらはその中で唯一撮影可能な場所でした。

伊丹十三氏とのツーショット撮影ができ、記念撮影スポットとして大人気です。
来館の証として思い出を形に残せるのもありがたいです。

【最後はカフェで】静かな余韻とくつろぎの時間!緑と光と音に包まれた空間

たっぷりと光が差し込み、庭の緑と調和するカフェスペースは、展示室とは違ったやわらかな雰囲気。
外を眺めながら、展示の感想や思い出話をするのに最適なちょっと贅沢な場所です。
自分へのご褒美としてや、大切な人との語らいにもうってつけ!
記念館を訪れた際は、ぜひ寄ってみてください。

カフェでは伊丹十三映画のサウンドトラックが流れています。
音楽には、不思議なほど記憶を呼び起こす力があると思いませんか?
映画のワンシーンや登場人物を自然と思い出し、初めて観た時の記憶がよみがえる。
まるで記憶のカギが一つ一つ開いていくようでした。

毎月13日の13時から映画が観れるようです。
こういったイベントも何度でも訪れたくなるポイントでお楽しみのひとつですね。

メニューには「十三饅頭」とセットでオーダーできるドリンクや、愛媛のみかんジュースなど用意されていました。
そのほかにも気になるものがたくさん!

カフェの一角にも伊丹十三氏や宮本信子さんの映画にまつわる本や絵がさりげなく並び、その世界観に浸れます。
記念館訪問の最後に余韻に浸る贅沢なひと時を味わってみてください。

今日は「伊丹十三」という人間そのものにゆっくりと触れることができたような気がします。
丁寧に作られた空間の中で自分の好きという気持ちを大切に生き抜いた伊丹十三氏の人間観をあらためて感じ、私も身のまわりの小さなこだわりに目を向けていってみようと思いました。
静かでぬくもりある記念館で過ごしたひとときは、自分自身の感性と向き合う大切な時間だった気がします。
また立ち寄ってみようと思います。

■伊丹十三記念館
開催住所/〒790-0932
愛媛県松山市東石井1-6-10
電話番号/089-969-1313

CHECK

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