代表曲「ホワイトアウト」のMVが3800万(2024年1月現在)再生を記録し、切ない歌詞とキャッチ―なメロディーで若い世代から多くの共感や支持を得ている“センチメンタルギターロックバンド”reGretGirl。2023年11月には「告白」がキーワードになったメジャー2nd EP『告白e.p.』をリリースしてますます活躍の場を広げている。今回はボーカルの平部雅洋さんとドラムの前田将司さんに、リリースしたEPの制作秘話やライブへの想いなどを編集部たっちーがインタビューしました。
reGretGirlプロフィール
(左から)前田将司さん(Dr.)、平部雅洋さん(Vo./Gt)、十九川宗裕さん(Ba.)
2015年に大阪で結成。2017年12月に初の全国流通盤『my』をリリース。2019年9月に3rd Mini Album『soon』をリリース。全国13ヵ所のリリースワンマンツアー「coming soonツアー」は全公演SOLD OUT。2020年10月、TOKYO MXの月曜ドラマ「片恋グルメ日記」オープニング主題歌に「pudding」が起用される。2021年にメジャー1st Full Album『カーテンコール』にて日本コロムビアよりメジャーデビュー。2023年2月から開催した全国15カ所のワンマンツアー「winter oneman tour 2023“tear”」は軒並みSOLD OUT。9月から実施した対バンツアー「reGretGirl presents LOVE × CALL TOUR 2023」では、メンバーの人生に影響を与えた大先輩たちとの共演を果たした。11月にMajor 2nd EP『告白e.p.』をリリース。2024年1月から全国17箇所を回る「reGretGirl presents 忘れたくないワンマンツアー “World with you”」を開催。
INTERVIEW
―昨年リリースされたEP『告白e.p.』はタイトルの通り“告白”をテーマにした曲だと思いますが、どのような想いが込められていますか。
平部さん(以下:平部)今回のEPは“告白”にまつわる5曲が収録されていますが、愛の告白だけでなく、友人が内に秘めていた想いを“告白する”という意味など、様々な視点からの“告白”を表現した楽曲になっています。
―『告白e.p.』の制作秘話はありますか。
(平部)初めて初恋をテーマにして作った「ページワン」が、今回のEPができるきっかけだったんです。この曲を起点にして、“告白”にまつわる他の曲も作っていきましたね。
―「ワールド」が切ない歌詞なのに、声が綺麗でメロディーも心地良くて個人的に好きですが、今回のEPの中で特に思い入れのある曲はありますか。
前田さん(以下:前田)「月の色」が、普段はドラムで奏でないフレーズが結構あって、レコーディングのときから難しいと感じていたんです。でも、今まで自分になかった表現ができるようになったのが印象に残りましたね。
―どういったところが今までと違いましたか。
(前田)壮大な雰囲気の曲なんですけど、いつものバラードともちょっと違うんですよね。リズムの取り方などで、新しい表現ができた喜びと楽しさもありました!
―確かに、バラードなんですけど壮大な世界観で心が揺さぶられるような感覚になるのが、今までと違うのかな、と思いましたね。
(平部)もろろん「月の色」もなんですけど、さっき言っていただいた「ワールド」も失恋の曲ではありますが、どこか前向きになれるような言葉が入っていますね。今回のEP以前の曲を思い返しても、ちょっとずつ歌詞が変わってきているなと感じます。今までは悲しい・切ないというテーマがメインの曲が多かったんですけど、自分も大人になるにつれて少しずつ前向きになれたというか、悲しみの中にも希望を見いだせるようになったなという思いが、曲の中でも表現されるようになりましたね。
―そうだったんですね。曲調も少しずつ変化してきているということですが、楽曲制作において大切にされていることはありますか。
(平部)5曲収録されている今回のEPでいうと、アルバムにしては少ないけどシングルと呼ぶには多い曲数なので、いかにバラエティ豊かなEPにするかを意識しましたね。それぞれ違う曲調を作ることができたので、聴きごたえはあるんじゃないかなと思います。
―そのようなバラエティ溢れる曲を作るときは、ふとメロディーや歌詞が浮かんでくるのですか?「作ろう」と思って曲を制作されているのですか?
(平部)結構頭の中に降りてくることが多いですね。常日頃から曲を作ることは意識しているので、もちろん机に向かって歌詞を考えたりもするんですけど、できるだけ自然体で作り上げた曲にしたいので、日常から溢れてくるアイデアを大事にしながら制作しています。
―主に楽曲制作されているのは平部さんですか?
(平部)そうです。でもある程度の曲の方向性は作るのですが、僕の想像を超えてくるアイデアをメンバーが出してくれたりするので積極的に取り入れています。3人で作品を作っているのもこのバンドの良いところですね。
―代表曲の一つである「ホワイトアウト」も含めて、どれも大切な曲だと思いますが、特に思い入れがあるものやおすすめの曲などはありますか?
(前田) う~ん…。50曲ほど出してきましたが、全部ですね!
一同:(笑)
(平部)一番を選ぶのは難しいんですけど、今回のEPでいうと「月の色」ですね。どの曲も実体験で制作しますが、“今の自分らしさ”が特に色濃く出ています。友達が結婚するというのを聞いて、それについて思っていたことを“告白する”という内容なのですが、テーマも時が経つにつれて変化してきているなと感じました。周りから「結婚」という言葉が出てきているのもあって、reGretGirlの今のリアルさがこの曲に表れています。最近作った曲の中では一番自分の中でしっくりきていると感じています。
(前田)僕も『告白e.p.』の中から選ぶと、「バブルス」ですね。結構アップテンポな曲で、一番好きなテンポ感なので演奏していて楽しいですね!
―今までライブハウスや大きい会場でライブをされてきたと思いますが、それぞれの良さはありますか。
(平部)ありがたいことに最近はフェスなどの大きい会場に出させていただいているのですが、大切なのは観客数じゃないなと感じていまして。良いライブ=観客が多いというわけでもないし、小さなライブハウスだからしっかり自分たちの想いが伝えられるかといえばそういうわけでもないんですよね。ライブハウスでも「もっと頑張れたのにな」と思うときもあるし、大きい会場で観客との距離があっても「この曲のメッセージが届けられたな」と手ごたえを感じたときもありましたからね。ライブは“生きている”し、難しいなと日々実感しています。
―ライブ中にリアルタイムで感じているんですね!
(平部)そうですね。ライブをする側として、観客の雰囲気を感じて手ごえを掴んでいます。その感じたことを次に活かすためにしっかり吸収して、僕たちのライブを成長させていくことも大切です。
(前田)結局、見える景色は広くても狭くても変わらないなと感じます。自分自身は良い意味で変わりないというか、「この曲はこう表現する」などの基本は常に持っているので、ライブ中はそれを守ろうという感覚です。
―会場の広さや観客の人数とかが違っても自分らしく演奏する、というのを大事にされているんですね。
(前田)そうですね。あと、前の2人が僕たちのテンション感をライブ会場に届けているので、僕はドラムでしっかり支えていこうという意識を持っています。
―3月下旬までワンマンツアーが続くと思いますが、「こういうライブにしたい」などの想いを聞かせてください。
(平部)reGretGirlらしさを全面に出していきたいです。近くに住んでいる方も気軽にライブに参加してほしいです。
―ワンマンツアーも含めて、過去に対バンツアーとかもされてきたと思いますが、印象に残ったライブはありますか。
(前田)2023年の3月に六本木で開催したワンマンツアーファイナルで、「ドン・キホーテ」とコラボしたライブです!アンコールで「ドン・キホーテ」の公式キャラクター「ドンペン」が登場したときは嬉しかったです。
―個人的に「ドンペン」が好きなんですね。
(前田)そうなんです。僕が「ドン・キホーテ」が好きなことを周りによく言っていたらコラボできることになりまして。「ドン・キホーテ」の曲をカバーしていたらライブ中に現れたんですよ!
―それは思い出深いですね。
(平部)コラボ繫がりでいうと、2023年の11月に「サンリオピューロランド」でサンリオキャラクターとコラボしたライブもあって、「ハローキテイ」「ポムポムプリン」「ポチャッコ」が来てくれて、一生の思い出になりました!僕たちの“推しキャラ”が1キャラクターずつ来てくれました。
―ファンの方にもキャラクターが好きな人もいると思うので、みんな嬉しいですよね。
(平部)サンリオキャラクターのカチューシャをしながらライブに来ていた人もいたので、みんな喜んでいました。
―これからライブで挑戦したいことなどはありますか
(平部)やっぱりreGretGirlといえば失恋や恋愛の曲がフューチャーされがちなんですけど、それだけじゃないと思っていて。生き様や自分たちの中から溢れ出る優しさや個性をもっと出して、ライブを盛り上げていきたいとは思っています。
(前田)なにより、一度ライブに来てほしいですね。
―その場でライブを体感するのがやっぱり一番大切ですか。
(平部)そうですね。最新のreGretGirlを見られるのはその日しかないので、等身大の私たちを見に来ていただけたら嬉しいです。
―今後の展望はありますか。
(平部)バンドとしての軸はぶれずに、僕たちの得意とする失恋やバラード、ライブで盛り上がる曲など様々なジャンルの曲を作りたいですね。個人的な意見ですが、ラップとかも取り入れてバンドとしての幅が広がっていける楽曲ができればなど思います。
(前田)僕は音楽と関係ないんですけど、大きい犬に囲まれて生活がしたいです。それが大きい展望です(笑)
一同:(笑)
(平部)そのうち犬を連れてライブをするかもしれません(笑)
―新しいライブの形で面白そうですね。では、最後に愛媛県のファンの方にメッセージをお願いします!
(平部)愛媛県にはあまりライブで来れていませんが、実は昔、私たちが乗っていた機材車が愛媛で購入した車だったんです。
―そうだったんですか!
(平部)そうなんです。愛媛の知り合いのつてで5、6年前に買いました。一時期、ツアーなどで全国を駆け巡るのに愛媛県の車を利用していたので、この車がなければ今のreGretGirlはなかったですね。いろいろな場所へ車が動かくなるまで走っていきました。そういった意味ではゆかりの地だと思っているので、また足繁く愛媛に行きたいと思います!
(前田)愛媛に来たのが今回で2回目なのでもっと訪れたいですね。またライブなどで愛媛に行ける機会があれば嬉しいです!