【愛媛県】デジタル実装加速化プロジェクト事業者紹介「やさいバス株式会社」

2022.9.12 えひめのあぷり編集部

愛媛県デジタル実装加速化プロジェクト事業者紹介「やさいバス株式会社」

みなさんこんにちは。トライアングルエヒメ広報事務局です。 県内を実装フィールドとして地域課題を解決する、愛媛県デジタル実装加速化プロジェクトが遂に動き出しました。まずは採択事業者の事業内容について、ご紹介します。

やさいバス株式会社

共同配送でコスト減、愛媛の農業・漁業(第一次産業)を活性化!

現在、農業や漁業において生産者が抱える問題のひとつ「物流コスト高」に伴い、物流費が多くかかってしまっている。
そこで“乗り合いバス”のように個々の配送を地域でとりまとめる共同配送システム「やさいバス」を利用することによって、配送コストを下げることができ、生産者の手取り向上、さらには購買者への迅速な商品の提供によって、商品の品質向上(鮮度など)も実現できる。

高齢化と物流コスト高が農業に及ぼす影響(実装フィールド:南予地域)

以前は、生産者から一般消費者へ農産物が渡るまでに、市場やバイヤー、小売店舗などが仲介する「市場流通」が主流であったが、現在は生産者が直接納品・販売する「市場外流通」(産直市、ネット販売)が増加。その「市場外流通」の課題は、生産者が自分の足で納品に出向いたりと、生産以外の雑務が増えることと、「急速な高齢化」に伴い十分な労働力が確保できない点にある。

また愛媛の場合、南予や東予地域の生産者が、より消費人口の多い松山市で農産物を販売したくとも、簡単には中小ロットの物流構築が難しいため、販路拡大が進まなかった。

“乗り合いバス”のような共同配送システム「やさいバス」で、配送コスト減!(チャレンジャー:やさいバス株式会社、パートナー:株式会社伊予銀行、株式会社フジ・リテイリング)

全国各地域で実装実績のある「やさいバス」。
このシステムは、「ECと地域共同配送が一体」となったサービスで、乗り合いバスのように個々の配送を地域でとりまとめ、納品先付近まで運ぶことができる。

今まで難しかった物流構築を容易にし、配送コストを下げることが可能となった。
それにより、生産者の手取りが向上し、消費者へは品質の良い新鮮な農産物が提供されるようになる。

さらに「やさいバス」ならではのシステムとして、配送を担うのは配送専門業者だけではなく、鉄道や高速バス・フェリーなどの定期便を利用し、そこに農産物を一緒に載せて輸送。
毎日運行する定期便と一緒に運ぶことで、配送費用のコストカットが可能となる。配送料は1ケース当たり350円と設定しており、サイズは通常コンテナのサイズ(120サイズ)。

⬇出荷

⬇運搬

店舗で出荷当日に販売

南予の採れたて野菜を「エフ・マルシェ」で販売

(事例)茨城県のスーパーBLANDEでのやさいバス売場

今回の実装フィールドは、株式会社フジ・リテイリング協力のもと、南予の各市町(宇和島市、西予市、紀北町、大洲市)を経由し荷物を積み込み、松山市内のエフ・マルシェにて販売する。
さらに、12月にはJR四国の電車やバス、フェリーなど貨客混載の活用も行う予定。

出荷者の収益を増やすため、手数料は低く設定

「やさいバス」の手数料は商品代の15%。スーパーのとある直売所の手数料は委託販売にも関わらず40%、某ECサイトでは20%に設定している。これらと比較すると、「やさいバス」の手数料は他社と比べて低く設定していることが分かる。

他にもある!「やさいバス」導入利点

◆小売店舗でのロス抑制対策
店舗から販売データを取得、スマート什器による消費者動向情報の取得し、それらのデータを生産者へ共有。過不足を解消し、ロスの少ない販売を促進。

◆フードマイレージ表示で環境問題にも取り組む
販売用のシールに出荷地から販売地までの距離表示を行い、消費者にCO2削減への協同を呼びかけ、地産地消促進を図る。

◆実装の目標(3カ年計画)
2022年9月末までに、出荷者40件、購買者25件の登録。
2023年3月末までに、出荷者80件、購買者40件の登録、取扱高月商200万円。
2025年4月までに、出荷者250件、購買者200件の登録、取扱高月商3億円。
上記を3カ年の目標とする。

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