
こんにちは、うさかかです。
私も小学生を育てる母ですが、子どもが小さかった頃を振り返ってみると、家庭とは違う場所で過ごしたり、家族以外の人とかかわったりすることは、子どもの成長につながる大切な経験だったと感じています。
親にとっても、子どもの新たな一面を知ったり、子育てについて誰かと話したりする機会があるのは、心強いですよね。
今回は、2026年4月から西条市でも利用できるようになった「こども誰でも通園制度」について、実施施設の一つである「西条市立東予南こども園」でお話を聞いてきました。
「こども誰でも通園制度」とは?
みなさんは、「こども誰でも通園制度」をご存じでしょうか?
「こども誰でも通園制度」は、保育所、認定こども園、幼稚園等に通っていない0歳6か月から満3歳未満の子どもが、保護者の就労状況などにかかわらず、時間単位で保育施設を利用できる制度で、「子どもの育ちを応援すること」「子育て家庭への支援を強化すること」を目的としています。
2026年度から全国で本格的にスタートし、西条市でも手続きをすれば4月1日から利用できるようになりました。
では、「一時預かり事業」とは何が違うのでしょうか?
一時預かり事業は、保護者の就労や用事、リフレッシュなど、保護者側の一時的な事情に対応することが目的となっています。
一方、「こども誰でも通園制度」は、子どもの育ちを応援することを主な目的としています。
子どもが保育施設を利用し、家庭とは異なる環境で過ごしたり、伴育者をはじめとしたさまざまな人たちとかかわったりする機会をつくる制度です。
どちらも子育て家庭を支える制度ですが、主な目的が異なります。
「こども誰でも通園制度」についての詳しい情報はこちら
こども誰でも通園制度総合支援システムポータルサイト(つうえんポータル)
今回訪問した西条市立東予南こども園では、制度開始から受け入れを行っています。
実際にどのように子どもたちが過ごしているのか、先生方に伺いました。

西条市立東予南こども園は、西条市石田にあり、幼保連携型認定こども園です。
通常保育のほか、こども誰でも通園制度や一時預かり事業、地域子育て支援センター「らっこ・はうす」などさまざまな取り組みを行っています。

園の前には広い駐車場があり、車での送迎にも便利です。

門を入ると、すぐに園舎の入り口があります。
実際に利用するにはどうすればいい?
こども誰でも通園制度は、次のような流れで利用することができます。
1. 利用認定申請
2. 事前面談
3. 利用予約
4. 利用開始
※利用認定申請や予約方法、利用についての詳しい内容は、こちらをご確認ください。
では、東予南こども園では、実際にどのように利用が始まるのでしょうか?
東予南こども園では、認定申請後の事前面談で、家庭からの要望や、子育てをする中で必要としていることなどを聞き取り、状況に応じたアドバイスも行っています。
子どもが初めて家庭とは違う環境で過ごすことを考えると、保護者が不安を感じることもあります。
だからこそ事前面談で、家庭の状況や不安などをじっくりと聞いてもらえるのは、心強いですね。
利用は定期利用となっており、登園する曜日を固定しています。
そのため、予約時には同じ曜日を指定します。
利用時間は、平日の9時から12時です。
登園後は、先生や他の子どもたちと一緒に遊びます。
利用時間が午前中の3時間の間なので、今のところはおやつや給食などの提供はなく、水分だけを家庭から持ってきてもらうようになっています。
午前睡も家庭での就寝時間や起床時間を確認し、子どもの様子に応じて対応しています。
「子どもが無理なく過ごせることを一番に考えて対応するように心がけています」と園長先生が話してくださいました。

こども誰でも通園制度で利用する保育室「みかんルーム」。
入り口には、温かみのある可愛いみかんのイラストが描かれていました。

こちらの二次元コードを読み込んで、登降園の登録をします。

子どもたちが過ごす「みかんルーム」。
泣いても大丈夫。少しずつ慣れていく子どもたち
現在、10名の子どもたちが「こども誰でも通園制度」を利用している東予南こども園。
初めて登園する日は、1時間弱泣く子もいれば、5分くらいでケロッとしている子もいます。
子どもの様子はそれぞれですが、回数を重ねることで先生との信頼関係が少しずつできてきます。
泣く時間が短くなり、お母さんに「バイバイ」と手を振ってお部屋に入れるようになったり、ちょこちょこっと入ってきて先生の膝にちょこんと座ったりと、可愛らしい姿が見られるようになってきたそうです。
最初のうちは、預けた後に離れるタイミングに迷う保護者の方もいらっしゃいます。
子どもによっては、そっと出て行ったほうがよかったり、しっかりと「帰るね」と伝えたほうがよかったりする場合もあるので、タイミングよく出られるようにお伝えもしています。
保護者の方に時間の余裕がある場合は、お部屋で少し一緒に遊び、「お母さんと楽しく遊んだ」という状況を作ってから、無理なく離れられるようにサポートもしています。
登園後はみかんルームで、先生と一緒に遊んだり、気に入ったおもちゃで遊んだりして過ごしています。
他にも同年代の通常保育の子どもたちと一緒に遊ぶこともあります。
子ども同士で刺激し合っていることも多くあり、実際にお友達の様子をじっくりと見て、真似をしてやってみようという姿も見られます。
子どもたちに「また行きたい」と思ってもらえるよう、園では一人ひとりの様子を見ながらさまざまな工夫をしています。
多くても週に1度の登園なので、前回気に入って遊んだおもちゃや見て楽しめるものを準備して、次に登園してくるのを楽しみに待っています。

年齢に合わせたおもちゃが用意されています。

子どもたちは、モビールがゆらゆらと揺れるのが好きだそうです。

子どもたちが大好きな絵本もたくさん揃っています。

保育室の前には遊具もあります。
近くには予讃線が走っていて、電車を見ることもできます。
電車が好きな子どもたちは、とても楽しそうに眺めているそうです。
園でのさまざまな人との出会いが子どもの力に
最近は子育ても変化してきています。
地域全体での子育てが難しく、子どもが昔のようにいろいろな年代やいろいろな人の中で育っていくのが難しい時代になってきています。
園で異年齢とかかわることや、お友達とケンカをすることなど、たくさんの経験ができる機会があることは、子どもの成長において大切なことなんです」と園長先生が話してくださいました。
また、東予南こども園では、ボランティア活動やジョブチャレ(えひめジョブチャレンジU-15)で地域の高校生や中学生がやってきます。
子どもたちは、中高生のお兄ちゃん、お姉ちゃんとも触れ合うことができ、いろいろな年齢層の人たちとかかわることができるいい機会になっているそうです。
子どもがさまざまな人とかかわる経験を重ねられる場所は、保護者にとっても心強い場所になります。
子どもが園で安心して楽しく過ごすことで、保護者も少し気持ちを切り替えることができる。
そんな時間になればと、園のみなさんは考えています。
子育てについて相談できる人や、困った時に頼れる人が身近にいない家庭にとっても、園は安心して子育てについて話せる場所の一つです。
一人で子育てを頑張っている家庭にも、こうした場所を知ってもらい、少しずつ頼れる人や場所を増やしていってほしい。
子どもにとっては、家族以外の人とかかわり、さまざまな経験をする場所に。
そして、保護者にとっては、子育ての中で誰かとつながるきっかけに。
こども誰でも通園制度が、そんな場所の一つになればという園のみなさんの思いが伝わってきました。

手作りのおもちゃもたくさん用意されていました。
「子どもたちが喜んで遊んでくれると嬉しい」とお話してくださいました。

こちらは、子どもが大好きな絵本のキャラクターのモビール。
先生の手作りだそうですよ。

今回お話を聞かせてくださった園長先生と「こども誰でも通園制度」を担当する保育教諭。
子どもにも、保護者にも、安心できる場所を
今回、西条市立東予南こども園を訪問し、「こども誰でも通園制度」について教えていただきました。
「子どもの成長において、いろいろなところで愛情をかけてもらえるお子さんは心が豊かになり、強くなる。そして、折れない心を作っていける」という園長先生のお話は、私にもとても響きました。
私も子育て中ですが、子どもが家庭以外の場所で誰かとかかわり、さまざまな経験をすることの大切さを改めて感じました。
子どもが楽しそうに過ごしていると、親も嬉しくなる。
そんな当たり前で大切なことを思い出させていただきました。
「こども誰でも通園制度」が、子どもにとっては新しい経験を積み重ねる機会となり、保護者にとっては育児の悩みを相談したり、気持ちを切り替えたりできるきっかけになればいいなと思いました。
西条市立東予南こども園のアクセス・基本情報
訪れた施設/西条市立東予南こども園
住所/愛媛県西条市石田397-1
電話番号/0898-64-3074