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安全・安心・便利な島の生活を実現! 「DXアイランド興居島事業」で島を活性化 【株式会社ノトス】

2023.2.21 えひめのあぷり編集部

愛媛県では、アフターコロナを見据え、産業の稼ぐ力の更なる強化のため、デジタル技術やロボットを実装し、地域課題の解決にチャレンジする「デジタル実装加速化プロジェクト」を展開中。

採択事業者のプロジェクトの様子をお届けしています。

安全・安心・便利な島の生活を実現! 「DXアイランド興居島事業」で島を活性化 【株式会社ノトス】

松山市沖にあり船に乗って約15分で到着する興居島は、夏にはマリンアクティビティやキャンプなどが楽しめる、松山市民にとって身近な離島。

現在、興居島は人口減少や高齢化、鳥獣被害などの問題に直面しており、本事業でこれらの問題を解決することにより、興居島の安全性や利便性を向上させ、島の活性化を目指す。

また、興居島だけではなく、県内の離島や過疎地域にも同じ問題が起こっており、今回の事例をロールモデルとして、ここで培ったノウハウを展開することもできると考えている。

興居島が直面する問題とは?

(実装フィールド:興居島)

興居島には、現在下記のような問題が起こっている。

●人口減少
2005年1月1777人⇨2022年1月1060人。(※住民基本台帳より)

●高齢化
65歳以上の割合は、2005年1月47%⇨2022年1月62%。(※住民基本台帳から算出した高齢化率(65歳以上)の割合)

●鳥獣被害
近年では、毎年イノシシ約100頭を狩猟。鳥獣被害は第一次産業の後継者不足の一因となっている。

●空き家増加
人口減少によって空き家が増加し、防犯や防災上の懸念が拡大。

●防災対策
海抜の低い場所が多く、南海トラフ大地震による津波や台風等による高潮の危険性が大きい。

さらに、フェリーの運行状況について、悪天候による運休などの情報は電話でフェリー会社に問い合わせるか、ホームページから確認する必要があり、島民がすぐに把握する手段がないのが現状だ。

ICT(情報通信技術)を用いて問題を解決!

(チャレンジャー:株式会社ノトス)

前述の問題を抱える興居島だが、2023年春にWi-Fi環境が整備されることと、比較的小規模な島のため、島内の状況を把握しやすく実装に最適なフィールドとなっている。本事業では、ICT(情報通信技術)を使用して問題を解決していく。

① 「ZETA」を利用した鳥獣対策 「リモワーナ」

LPWA「ZETA」通信により携帯電波圏外・中山間地でも、現場に出向くこと無くインターネットに接続しワナを監視することが可能。
島内に3エリア設置する。

これがLPWA「ZETA」

【リモワーナの特長】
① 捕獲情報を瞬時に通知
罠検知センサーはGPSを搭載。作動状況、位置情報をいつでも閲覧可能。
捕獲時はメールで一斉に通知!

② ZETA通信だからつながる
中継器を使うことで、山間部の携帯電波の届かない場所でも通知が可能!
電波障害時でも安定した通信を確保。

③ 低コストで広域エリアを監視
基地局に比べて安価な中継器を複数用いたネットワークにより、安価に通信エリアの拡大が可能。

④ 持ち運びが楽!設置も簡単!
中継器、罠検知センサーは電池駆動で、小型・軽量設計なので持ち運びも楽。
既に設置されている罠にも簡単に後付けすることができる。


【罠検知センサーの設置方法・仕組み】

【WEBアプリでの管理イメージ】

手持ちのスマートフォンやパソコンから、簡単に捕獲状況を確認することができる。
登録した関係者に情報共有が可能!

▶リモワーナについての詳細はこちら

②見守りカメラによる防犯・徘徊・防災対策

島内10箇所にカメラを設置し現地住民の安全を確保する。
動画圧縮規格H.264、映像の遅延は1秒程度、防塵防水・耐衝撃保護ありの、高機能カメラを使用。
メラで録画した映像は、専用ビューアプリを使いリアルタイムで視聴が可能。


③ サイネージを設置し、フェリー運行情報の配信

由良港・泊港、2箇所のフェリー待合所設置することにより、船の運休情報などが行き届かない現状を解決する。

1月末「リモワーナ」を設置!本格的に実装スタート

2023年1月30・31日にリモワーナの島内設置がスタートした。

罠センサーを設置する様子

リモワーナの設置場所を拡大し、カメラとサイネージは、必要に応じて設置場所を調整(利用状況や満足度アンケート等を踏まえた上で調整)予定。

興居島の島民の安全な生活を守るプロジェクトを、引き続き編集部は追いかける。

▶トライアングルエヒメについての紹介記事はこちら

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