愛媛県では、アフターコロナを見据え、産業の稼ぐ力の更なる強化のため、デジタル技術やロボットを実装し、地域課題の解決にチャレンジする「デジタル実装加速化プロジェクト」を展開中。
採択事業者のプロジェクトの様子をお届けしています。
近年、台風や集中豪雨による斜面災害が後を立たない。
斜面災害を未然に防ぐため、愛媛大学が注目したのが傾斜センサだ。
2022年10月、大洲市長浜町豆柳地区の斜面に16台の傾斜センサを設置した。
6社の傾斜センサが集合
実装フィールドは、大洲市長浜町豆柳地区。
全国各地から傾斜センサを製造するメーカーが集まった。
車で山道を20分ほど走ると、世帯数4軒という限界集落の豆柳地区に到着。
豆柳には10社、合計16台の傾斜センサが設置される。
愛媛大学の安原教授の挨拶後、傾斜センサの設置がスタートした。
ゲートウェイと傾斜センサの設置作業がスタート
まずは、ゲートウェイを設置する班と傾斜センサを設置する班に分かれて各自作業を行う。
ゲートウェイ班は、豆柳集会所に各社それぞれのゲートウェイを設置。
ゲートウェイとは、ネットワークを中継する機器で、普段よく耳にするルーターもゲートウェイの一種だ。
ゲートウェイで傾斜センサのデータをキャッチし、クラウド上に電波を飛ばす。
そして、そこからPCやタブレットなどを使い斜面の動きを確認することができるのだ。
会社により、利用するゲートウェイのメーカーも異なるため、4種類のゲートウェイが設置された。
同時進行で、斜面では傾斜センサの設置も順調に進んだ。
単管の横に抱かせるタイプの傾斜センサ
センサ部分は地中にあり、地表には通信機器のみが出ている傾斜センサ
塩ビのカバーの中にセンサが入っている傾斜センサ
メーカーによって、通信の仕様もバラバラ。
バッテリーにおいても、乾電池のセンサもあれば、リチウム電池、太陽光など各社によって異なる。
それにより、電池交換の目安も違うため、“計測できる期間”においても各メーカーの特徴が出てくる。
傾斜センサの設置後に、斜面の動きと雨量の関係性を確認するために雨量計を設置
最後に傾斜センサが無事に動いているかを確認して、設置作業は終了
今後は、設置した傾斜センサの動きを確認しつつ、大学の実験室での実証検証もスタートする。
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