「えぷり」とは?

【愛媛県総合科学博物館 特別展 まんぷく!食品サンプル展 愛媛/新居浜市】 愛媛初開催! 見て・触って・撮って、進化した食品サンプルの世界を楽しもう! 【PR】

2025.5.20 えひめのあぷり編集部

店先でお客を呼び込む!魅惑の食品サンプルのヒミツに迫ろう

日本国内では、誰もが1度は目にしたことのある『食品サンプル』。

その多くは、レストランなどのショーケースに並んでいますね。
美味しそうな食品サンプルに心奪われ、フラッと店内に入ってしまった方も多いのでは?

多くの人々の心を掴み、ついに日本独自の文化として定着した食品サンプル。
その歴史や進化、面白さを学べる特別展『まんぷく!食品サンプル展』が、新居浜の愛媛県総合科学博物館で開催中です!

企画普及グループの島瀬さんに特別展『まんぷく!食品サンプル展』のイチオシや注目ポイントをお伺いしました。

今回の展示は、6ブロックに分かれています。
①食品サンプル今昔
②食品サンプルができるまで
③食品サンプルの進化
④制作コンクール作品&食品サンプルパネル展示
⑤本物当てクイズコーナー
⑥撮影コーナー

島瀬さんのイチオシは、食品サンプルの進化で体験できる『タッチパネル式食育SATシステム』と大盛サンプルや被り物などの面白い撮影アイテムが豊富な『撮影コーナー』とのこと!

今回の特別展も見所が多く、とても全てをお伝えすることはできません。
少しでも興味を持ってくださった方は、ぜひ実際に足を運んでください。
リアルな質感や美味しそうな食品サンプルの魅力を、見て触って確かめて!!

そんなに昔からあったの!?食品サンプル今昔

『①食品サンプル今昔』のコーナーでは、食品サンプルの歴史について学ぶことができます。

なんと食品サンプルが生まれたのは、今からおよそ100年前!
大正末期頃に、人体模型などを作っていた職人さんが、飲食店から注文を受けて作っていました。
そのころは「食品模型」や「料理模型」と呼ばれていたそうです。

特別展示品のステーキは、食品サンプル業の老舗『いわさき』が1958年(昭和33年)に制作した食品サンプル。
制作年が確定できる、現存する最古の貴重な食品サンプルです。

大正末期や昭和初期は、食の欧米化が進んでいました。
当時の一般庶民は、料理名を聞いてもどんな料理なのか想像がつきません。

何のお店なのか?
どんな料理が出てくるのか?
およその分量は、どのくらいなのか?

パッと一目で理解できる食品サンプルは、現代でも重宝されています。

海外の料理にはフライドポテトやグリルチキンなど、素材+調理法がセットになった料理名が多く、何となくどんなものか想像することができます。

日本の料理名にも、卵焼きや茹で卵といったシンプルなものもありますが、他人丼・しぐれ煮・助六寿司などは知識が無いと、どんな料理が出てくるのか想像ができません。

食品サンプルは老若男女、国籍を問わず、文字がなくても視覚的に魅力を伝えられる素晴らしいツールなのです。

食品サンプルが誕生した頃は、加工がしやすく安価なロウが素材として主に使われていました。
時は流れ、平成に入る頃には樹脂(塩化ビニール)が素材として主に使われるようになります。
それにより表現の幅が広がり、リアルな質感の再現が可能となりました。

今回の展示では、ロウと樹脂の質感や表現の差を分かりやすく展示しています。

初期はもそもそとしていたお米粒も、現代では一粒一粒が確認できる、繊細なものとなりました。
初期はベタッとしていたお味噌汁も、現代ではモワモワ感がリアルに表現できています。

今と昔のショーケースの違いも展示されています。

ぜひじっくりと見ていただきたいのが、昔のショーケースです!
実にリアルに表現されているので、世代の方にはグッと刺さることでしょう。

キレイに並んだ食品サンプルと一緒にあるのは……、木彫りの熊!
昭和のレトロな雰囲気や、年季の入った老舗感がありますね。

食品サンプルは、そのまま棚に置いたスタイルです。
小さな子どもの視線からでは、丼しか見えませんでした。

ショーケースのライトはむき出しで、少しパキッとした印象。
プライスカードは、手書きのお店が多かったようです。

昔使われていたロウはしっとりとした表現には優れていたものの……。
壊れやすく熱に弱かったので、表現方法が限られていました。

そのため、箸で持ち上げるタイプの食品サンプルを作ることもできません。
お皿からもはがれやすく、角度をつけて斜めに展示することもできなかったのです。

現代は樹脂を使っているので、角度がついても大丈夫!
丼の中身が見えるので、子どもたちも「あれを食べたい!」と選びやすくなりました。

一口サイズに切ったトンカツを、箸で持ち上げることも可能に!

ショーケースのライトは設置される場所も変わっています。
照りが綺麗に入るようになり、料理がより美味しそうに見えるようになりました。

プライスカードの文字や数字も、見やすい印刷になっています。
展示では、プライスカードの値段にも注目してみてください。
昔と今のお値段の差に、時代を感じますよ。

あらゆる食べ物を再現してきている食品サンプル職人たちですが……。
昔、たった一つだけ作れないモノがあったそうです。

それは、なんと「〇〇」!
食事には欠かせないアレが、使っている素材の性質上どうしても作れなかったそう。

今は使える素材が増えたおかげで、再現可能になっています。
気になるアレは何なのか!?
ぜひ、展示でご確認ください。

本物よりもホンモノらしい食品サンプルの作り方

意外と知られていませんが、食品サンプルは「本物の料理」から作られています。

なんと、本物のハンバーグをきれいに洗って水分を拭き取り……
シリコンをかけて、型を取っているのです!

そうして作った型に塩化ビニールを流し込み、オーブンで焼き固めます。
できあがった形成物にエアブラシや筆で着色し、美味しく見えるようにお化粧します。

完成した食品サンプルのパーツを組み合わせ、接着剤で固定。
最後にソースをとろりとかけて、ツヤを塗れば……
本物より美味しそうなハンバーグが完成するのです!

パッと見、分厚いじゃこ天のような形成物がどんどん美味しそうに変化していく様子は必見ですよ!

食品サンプル『お子様ランチ』のメイキング映像作品(約7分)も、見入ってしまう面白さ。

ハンバーグにチキンライス、エビフライにポテトサラダ。
型採りから成型着色・盛り付けまで、手際よく作られていきます。


みんなの大好きなメニューが作られていく様子は、まるで本当に料理をしているようです。

ここは、食品サンプル製作工場を再現したコーナーです。
食品サンプル職人になりきって、写真を撮ってみましょう!

オーブンで型に入ったハンバーグを焼くシーンや、エアブラシを使って色の吹き付け作業をするシーンなど、先ほど学んだ『ハンバーグの作成風景』を再現できます。

置かれているのは、実際に使われている道具や材料たち。
このコーナーで扱っているエアブラシやハンバーグなどは、直接触れることができますよ。

愛媛の美味しい魚といえば、『鯛』!
料理だけでなく、料理の素材である『鯛の制作工程』も展示されています。

なんと鯛の鱗は、一枚一枚が手描きです!
リズムよく、鱗の大きさや色の境目に注意しながら描いていくそうですよ。
書き終えたら、さらに一枚一枚の鱗に魚鱗(パール色)を重ねる地道な作業が続くのだそう。

後ほど紹介するフォトブースコーナーで、鯛の食品サンプルを手に持つことができます。
ぜひ、その質感に触れてみてください。

店頭用ディスプレイだけじゃない!これからの食品サンプルの使い方と進化

ここは島瀬さんのオススメ『タッチパネル式食育SATシステム』が体験できるコーナーです。
自分が実際に食べている料理から、摂取している栄養価やカロリーなどを知ることができます。

朝食・昼食・夕食を想定しながら、食べたい料理や献立を考えます。
そして食品サンプルを選び、トレーの中へ。

選び終えたら、タッチパネル式のモニター前にトレーを置きましょう。
年齢や性別、運動強度などを元に、献立の栄養素の過不足やカロリーが算出されますよ!
料理の摂取量の調整もできるので、さらに正確な数値を出すことが可能です。

食品サンプルの中に、ご当地名物の鯛めしやじゃこ天が並ぶのは、愛媛ならでは!
どちらもタンパク質が豊富で、優秀な料理です。

健康に良い食事内容のオススメ献立も、食品サンプルで3食が展示されています。
視覚的に、どんな料理をどのくらいの量食べたら良いのかが分かりやすいですね。

子どもたちへの食育や、生活習慣病の予防に取り組む医療施設などで役立てられています。

栄養素やカロリーを気にせずに食事を摂り続けた結果……
脂肪の『しぼやん』が、身体に住み着くようです。

3kg分のサイズと実際の重さを再現した『脂肪』が、食品サンプルづくりの技術で作られていました。
学校やフィットネスジム、医療機関などで、メタボリックシンドロームの注意喚起用に使われるそうです。

医療関連でいえば、カテーテルの練習用キットや人工肛門のサンプルなどにも食品サンプルづくりの技術が使われているそうですよ。

食品サンプル職人の本気!制作コンクール入賞作品が面白い!

特別展『まんぷく!食品サンプル展』の展示制作を担っている、(株)いわさき。

食品サンプルを制作する職人技術の向上と、新しい表現手法の模索のために毎年開かれている社内『制作コンクール』の受賞作品が、特別展で展示中です。

真面目に「スゴイ!」と唸ってしまう作品が多く……
大阪に本社があるだけあって、ユニークな作品が沢山あり、見ていて飽きません!

だまし絵のような作品や、だじゃれ作品、哲学的な作品など、心揺さぶられる作品の数々をご堪能ください。

食品サンプルと見分けがつくかな!?本物当てクイズコーナー

甘い香りが漂ってきそうな、美味しいお菓子の数々。

このお菓子のほとんどは、本物そっくりの食べられない食品サンプルです。
この中にたった1つだけ、本物のお菓子が隠れています!
あなたは見破ることができますか!?

パネルを見て、食品サンプルがどちらかをジャッジするコーナーもあります。
本物を元に作られているだけあって、食品サンプルを当てるのは、本当に難しい!

撮影コーナー以外を撮ってもOK!バイキングのお料理は、トングで取ってもOKです!

タワーになったハンバーガーや、山盛りのから揚げに、大盛海鮮丼や爆盛ローストビーフ丼!
このような大盛りの表現は、食品サンプルだからこそ可能です。

から揚げと山盛りご飯にハンバーガーは、触ることができます。
食品サンプルを落とさないように持ち、大きなお口をいっぱいに開けて準備万端!

「あーん!」を合図に、シャッターボタンを押しましょう!

写真を撮るのに夢中になってしまいがちですが……
ぜひ、細部まで再現された職人の技にも注目してくださいね!

海鮮丼のタンポポの花びらの繊細さや、一つ一つが宝石のように輝くイクラの照り……
たまごに押された焼き印の文字に気付けば、思わずニヤッとしてしまいますよ。

豪華な飲み会シーンを再現した、居酒屋コーナーにも面白い仕掛けがあります!

2つのビールジョッキの、泡の流れる方向を合わせると……
「カンパーイ!」の、あの瞬間を撮影することができるのです!

ここでは、ビールジョッキの側面にご注目!
キンキンに冷えたときの、あの質感も完璧に再現しています!
全く冷たくないのに、とっても冷たそうに見えるのは、さすがの職人技ですね。

子ども達に一番人気なのが、食品サンプルに触れる『盛り付けバイキング』のコーナー。
所狭しと並んだ食品サンプルを、トングで掴んで、お皿に盛り付ける体験ができます。

お寿司や天ぷらといった和食から、エビフライやハンバーグにオニオンリングといった洋食に、フルーツの盛り合わせに、団子とケーキ!
本物そっくりで美味しそうな料理が勢ぞろいしていて、見ているだけで満腹になりそうです。

島瀬さんが「ぜひ挑戦して!」とオススメしているのは『丼モノ』!

ご飯の入った丼の上に、エビや季節の野菜の天ぷらなどを乗せると……
自分の大好きな具材で、自分だけのオリジナル丼を作ることができます。

『好き』をいっぱいお皿の上に表現したら、フォトブースで撮影してくださいね。

料理をモチーフにした、面白写真が撮れるのも食品サンプルならでは!

ラーメンやうどんの丼、モンブランを被るアイテムや、骨付きのマンガ肉!
なんとも大阪の企業らしい、ユニークで楽しい作品が数多く並んでいます。

『食品サンプルの作り方』でご紹介した、鯛の食品サンプルもこの撮影コーナーにあります。

両手で鯛を持ち上げて、「獲ったぞー!」と叫んでいるかのような写真を撮ってみるのもいいですね。
アイマスクならぬタイマスク(鯛マスク)や、おめでたい?ネクタイ(ネク鯛)と一緒に撮るのも◎!

愛媛らしさを全力でアピールすることができるでしょう。

見て、触って、撮って!最高に楽しい食品サンプルの世界を楽しもう

「美味しい!」の最高の瞬間を封じ込めた、魅力溢れる食品サンプル。
特別展『まんぷく!食品サンプル展』では、歴史や製法で学ぶことができますよ。

今回の特別展は、撮影NGの展示物は無し!
静止画と動画、両方の撮影がOKです!

どこを撮っても映えるため、写真を撮りたいと思うスポットは数え切れません。
スマホでの撮影を検討されている方は、保存するデータ容量の確保と、モバイルバッテリーの持参を強くオススメいたします。

ぜひ、足を運んでみてくださいね!

特別展「まんぷく!食品サンプル展」の情報

開催日/2025年4月19日(土)~6月22日(日)
開催時間/9:00~17:30(入場は17:00まで)
開催場所/愛媛県総合科学博物館 企画展示室
住所/愛媛県新居浜市大生院2133-2
料金/特別展のみ:高校生以上1,000円 / 65歳以上900円 / 小中学生700円
特別展+常設展:高校生以上1,300円 / 65歳以上1,000円 / 小中学生700円
駐車場/あり(普通300台)
お問い合わせ/愛媛県総合科学博物館 0897-40-4100

特別展「まんぷく!食品サンプル展」 公式HPはこちら

愛媛県総合科学博物館公式HPはこちら

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愛媛県総合科学博物館の基本情報

店名

愛媛県総合科学博物館

住所

新居浜市大生院2133-2

電話番号

0897-40-4100

営業時間

9:00~17:30

定休日

月 祝日・第一月曜は開館、翌平日休館、年末年始 (12月29日~1月1日)休館

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