【bagel kura-ベーグルクラ/パン】まぁるい小さな幸せ、いただきます♪【愛媛/松山市】

もっちりむぎゅっと！やさしい味わいを楽しむ「自家製酵母ベーグル」

みなさんこんにちは、えぷりライターのなづなです！
週末の朝、少しゆっくり流れる時間の中で、おいしいものを求めて出かけたくなること、ありませんか？

そんな気持ちに誘われて、松山空港の近くにある小さなベーグル屋さん「bagel kura（ベーグルクラ）」を訪れました。
そこに広がっていたのは、ころんとまぁるい、やさしいベーグルの世界。

実は全国にファンを持つほどの人気ぶりで、オンラインショップでは、販売と同時に完売してしまうことも！

今回は、そんな大人気の理由や自家製酵母へのこだわり、さらに“もっとおいしく楽しむためのヒント”まで、たっぷりお届けします♪

笑顔で出迎えてくれたのは、店主の河窪万奈さん。
その名の通り「蔵（くら）」をモチーフにした外観は、シンプルながらもスタイリッシュでおしゃれな佇まいです。

店内に一歩入ると、棚いっぱいに並ぶおよそ30種類のベーグルたち。

王道のプレーンをはじめ、スイーツのように楽しめる「チャンクチョコ」や、ランチにもぴったりな「ベーグルドッグ」、さらに旬の素材を巻き込んだ季節限定のフレーバーまで、選ぶのがとっても楽しい！

冷蔵ケースの中には、フレッシュな具材をたっぷり挟んだ“ベーグルサンド”。
旬の果物を使った「大福サンド」や自家製キャラメルソースが絡んだ「ナッツキャラメルサンド」など、ひんやり食感ともちもち感がたまらない、人気のラインナップです♪

2種の酵母がうみだす、奥深いベーグルの世界

もともとパン作りが大好きだった万奈さんが、ベーグルの世界に引き込まれた理由はその「奥深さ」。

水分の量・発酵時間・小麦の配合・酵母の種類―たったひとつ変えるだけで、風味も食感もまるで別物になる楽しさに、夢中にならずにはいられなかったといいます。

何度も試作を繰り返し、たどり着いたのが「自家製酵母」を使った生地作り。
使用している自家製酵母は2種類。

ひとつは無添加の米麹から育てた「酒種酵母」、もうひとつはごはん・野菜・果物から育てる「楽健寺酵母」。
それぞれの酵母を国産小麦に合わせて組み合わせることで、全く異なる食感の生地が生まれます。

ベーグルの生地には一切砂糖を使わず、米麹ともち米からつくるノンアルコールの「自家製甘酒」を使用。
ほんのりとした自然な甘みと、しっとり感のある口あたりを引き出しています。

では、なぜ生地を使い分けるのか—？
それは、ベーグルのフィリング（＝中身のこと）の相性をとことん追求しているから。

たとえば、クリームチーズや白あんなどやさしい甘さには、ふかふか＆もっちりとした生地がぴったり。
一方で、チキンや野菜たっぷりの総菜系には、少し噛みごたえのあるハードな生地がよく合います。

中には、“もち小麦”を使用した、まるでおもちのようなもっちり食感の生地も大人気！
フィリングに合わせて最適な生地を選び抜くそのこだわりが、ひと口目からしっかりと伝わってきます。

ベーグルがもっとおいしくなる！“リベイク”のススメ

「ベーグルの美味しい食べ方、知っていますか？」そう問いかける万奈さん。

“ベーグル＝かたいパン”、そんなイメージを持っている方も多く、ご自身もベーグルのファンであることから、もっと美味しくなる【リベイク】の方法を積極的に伝えています。

冷めた状態では、ベーグルも“冷えたごはん”と同じ！
リベイクして温めることで、生地のしっとりもちもち感がよみがえり、フィリングの風味も一段と際立ちます。

食べる前のひと手間がとっても大切！
「このベーグルにはどんなリベイク方法が合うのかな？」と迷ったときは、気軽に声をかけてみてくださいね。

「おいしい」は、誰かを幸せにする魔法

男の子と双子の女の子、3人のお子さんを育てながら、ベーグル作りに情熱を注ぐ万奈さん。

「おいしい」と思う気持ちは人を幸せにする、忙しい毎日の中で、「ほっとひと息つけるような、そんな時間のおともにベーグルがなれたら」と、やさしく語ってくれました。

ベーグルのフィリング(中身)にも妥協はせず、旬の食材をペーストしたクリーム、チーズケーキやテリーヌ、柑橘ピールなどすべて手作り。

「フィリング単品でも売ってほしい！」という声も多いほど、素材にも手間にも愛情がぎゅっと詰まっています。

現在は子育てと両立しながらの営業のため、一度に焼ける数には限りがありますが、「もう少しゆとりができたら、もっとたくさんの“おいしい”を届けたい」そんなふうに語る万奈さんを、そばで見守るのは双子の娘さんたち。

ふたりの夢は「お母さんと一緒にパンを焼くこと」。
「いつか一緒に店頭に立てたら…」と、万奈さんもその日を楽しみにしています。