【特集】「海洋堂ホビー館四万十」はフィギュアがずらり!?圧巻の展示数約7000点を誇るミュージアム

2021.11.16 えひめのあぷり編集部

世界に誇るフィギュアメーカー・海洋堂の博物館は高知県四万十町にあり!?

▶海洋堂ウルトラマンフィギュア展

高知県の南西部に位置する四万十町。

人口約1.6万人という緑豊かな小さなこの町に、実は日本が世界に誇る「あるもの」の博物館があることを、皆さんはご存知でしょうか?

その施設の名前は「海洋堂ホビー館四万十」。

この建物は日本が世界に誇るフィギュアメーカー・海洋堂で製作された様々なフィギュアがずらりと展示されたミュージアムとなっています。

廃校となった小学校の体育館跡地に作られたこの博物館。
建物の中に展示されたフィギュアは、総数なんと約7000点!

日本が世界に誇るアニメやマンガ・ゲームキャラクターグッズや、海洋堂の名を一躍全国に知らしめた「チョコエッグ」の動物の食玩など。

海洋堂がこれまで積み重ねた技術を総動員して作られた、様々なフィギュア。
それらがずらりと並ぶさまは、まさに圧巻の一言です。

そんな世界的企業の博物館が、なぜ高知県四万十町にあるの?
とはいえ辺鄙な田舎だし、どうせ大したミュージアムじゃないんでしょ?

そんな疑問や予想をお持ちの皆様のために、今回はこの海洋堂ホビー館の様子を、多数の写真とあわせてご紹介!

館内展示はほぼ全て写真撮影も可能!
そしてミュージアムには、実際のフィギュアを使って楽しめる体験教室も。

大人も子どももワクワクが止まらない、そんな海洋堂ホビー館の魅力をお伝え致しましょう!

なぜこんなへんぴな場所にあるの?海洋ホビー館四万十の知られざる歴史とは

この海洋堂ホビー館は、今年2021年で開館10周年を迎えます。

大阪に本社を構え、今や世界的フィギュアメーカーでもある海洋堂。
そもそもこの海洋堂と高知県の繋がりは会社の創業者である宮脇修氏を発端としています

高知県の大方町(現在の黒潮町)出身の宮脇修氏。
ですがさらに元を辿れば、彼の父親はこの四万十町の出身となっています。

この博物館がオープンする前、当時海洋堂の催事イベントで高知県を訪問した宮脇氏。

その際に自分の父がこの四万十町に神社を建立したことを思い出し、それをきっかけにここ四万十町に足を運び、当時すでに廃校となっていた旧打井川小学校にも訪れています。

当時宮脇氏は高知県下のあちこちの自治体から、ぜひ海洋堂のミュージアムを作って欲しい、という話も打診されていた様子。

その中でこの旧打井川小学校の体育館に足を踏み入れた宮脇氏は、建物の中を見て「ここに海洋堂のミュージアムを作る!」と即決したとのこと。
彼の中ではきっと自社の商品がこの空間を埋め尽くすイメージが、具体的にインスピレーションとなってその時降ってきたのでしょう。

そんな経緯から、海洋堂ホビー館がここ四万十町に開館。

現在ではフィギュアや海洋堂商品マニアの方々はもちろん、今まさに様々なアニメやゲーム作品に夢中のお子さんや、その昔自身が夢中になって海洋堂のフィギュアを集めていた、というお父さんお母さんまで。
幅広い世代の人々に愛されるミュージアムともなっているようです。

総展示数は圧巻の約7000点!人気アニメのキャラやリアリティ溢れる動物まで

ミュージアムの展示内容は、海洋堂の歴史を辿るものから、今はもう非常に貴重なものとなっているフィギュア、模型、食玩を網羅した圧巻の展示シリーズ。

そして海洋堂の生命線ともいえる、フィギュアを製作する造形師さんにまつわるものまで、非常に多岐に渡っています。

まず建物を入って左にあるのは、海洋堂の歴史を辿る展示エリア。
ここでは、海洋堂という企業がどのようにして生まれ、どのようにして世界的メーカーへと成長していったのかを知る事ができます。

数十年に渡るプラモデル、造形、フィギュアなどの歴史と、常に共に在った海洋堂。
そのためこちらの展示では、特にお父さん世代の人たちにとってはたまらないような模型展示もたくさん。

海洋堂の名前を広く知らしめた『北斗の拳』シリーズや『エヴァンゲリオン』シリーズなど。
当時を知る人たちも知らない人たちも楽しめる、そんな展示内容が時代背景と共に分かりやすく展示されているブースです。

また建物を入ってすぐに目を引くのが、中央部にどーんと設置された大きな帆船!
この帆船というモチーフは、海洋堂の歴史の大きなターニングポイントとなったもののひとつでもあります。

船の中にずらりと並んでいるのは、こちらも海洋堂のブランド名を確固たるものにしたチョコエッグに入っていた食玩やカプセルフィギュア!

1Fには動物や食べ物など、様々なモチーフの小さな小さな食玩がずらり。海洋堂がいかに幅広いジャンルのモチーフを手掛けているか、その幅広さを実感できる展示です。

そして船の2Fには、これまで海洋堂が手掛けた様々な人気マンガ・アニメを中心としたフィギュアや模型が並んでいます。
精巧で緻密な造りのこれらのフィギュアは、今では滅多に手に入らないレアものも多数あるんだとか。

そして建物の向かって右側2Fにあるのが、海洋堂ブランドを長年支えてきた造形師さんにまつわる展示ブース。
大勢のスタッフの中でも、特に業界で有名な方のお写真と、その方の得意ジャンルフィギュアが併せて展示されています。

中でも海洋堂ブランドの代表的アイテムである、動物模型。
このほとんどの造形を手掛けた松村しのぶ氏は、実は動物の見たままの姿を模型にしているわけではありません。

一見気付きにくい点ですが、彼が手掛けた動物の模型は、実物に比べ誇大表現をしている箇所や、簡略化しているパーツも。

「見たままの動物を作るのは3Dプリンターでも出来る。造形師の仕事はパーツ造りやポージングで、いかにその模型の対象を魅力的に見せるか」
それこそが松村氏を始めとした海洋堂の人々の信条のひとつでもあるんだそうです。

またこれらの展示以外にも、建物内には文字通り所狭しと海洋堂の手掛けたフィギュアや模型が展示されています。

その中にはあの映画『ジュラシック・パーク』で、実際に小道具として使われた模型も。
建物全体を巡りながら、ぜひあちこちに隠された展示も探してみてくださいね。

そしてこのミュージアムの楽しさは、模型を見るだけに留まりません。
博物館では海洋堂の動物フィギュアを使い、その動物がまるで生きているかのような手のひらサイズのジオラマを作れる体験教室も開催されています。

世界にたったひとつだけの、自分だけのジオラマを作れるこの体験。
子どもたちだけでなく、それを背後から見守るご両親が熱くなってしまう光景も、しばしば見受けられるようです。

さらに建物内には、海洋堂が手掛ける実際のフィギュア、模型が購入できるショップも併設。

手のひらサイズの食玩から、今にも動き出しそうな迫力満点のキャラクターフィギュアまで。
お土産に思わず買って帰りたくなる、そんなアイテムが多数販売されていますよ。

海洋堂ホビー館10周年&ウルトラマン55周年記念「海洋堂ウルトラマンフィギュア展」も開催中!

多数の海洋堂アイテムが、余すところなく楽しめるこの海洋堂ホビー館四万十。

このミュージアムの面白い点は常設展だけでなく、あわせて期間限定の特別展示も開催されている点にもあります。
そんな特別展示として現在開催されているのが、企画展「海洋堂ウルトラマンフィギュア展」です!

この展示は、海洋堂ホビー館四万十10周年&ウルトラマン55周年を記念して開催されている特別展。
2021年7月22日~2022年5月30日という、長期の日程で行われている企画展です。

海洋堂の歴史の中でも、非常に大きなウェイトを占めるウルトラマンシリーズ。
今回円谷プロにも多大なる協力を頂くことで、今回の特別展が実現したそうです。

基本情報

ジャンル

趣味 科学館・博物館 キッズ