愛媛県では、アフターコロナを見据え、産業の稼ぐ力の更なる強化のため、デジタル技術やロボットを実装し、地域課題の解決にチャレンジする「デジタル実装加速化プロジェクト」を展開中。
採択事業者のプロジェクトの様子をお届けしています。
2019年から農業指導のデジタル化に特化したデータ活用基盤アプリ「RightARM」の開発・実証を行うテラスマイル株式会社は、現在、果樹版「RightARM」の新規開発・実装検証を進めている。
今回の実装フィールドである、農業生産法人「株式会社ミヤモトオレンジガーデン」は県内でも有数の柑橘の産地・八幡浜にあり、柑橘栽培に関わる知識を持ったスタッフが在籍する。
また、ミヤモトオレンジガーデンでは、独自でグローバルGAP対応の栽培管理システム(MOG-GAPシステム)を開発しており、農業生産だけでなく、情報技術の分野でも先進的な取り組みをしている農業生産法人である。
本プロジェクトは、ミヤモトオレンジガーデンのMOG-GAPシステムの栽培情報の活用や連携をテラスマイルのRightARMと図ることで果樹版「RightARM」の開発を目指す。
今回の作業は圃場に「土壌センサ」(製造元:村田製作所)を設置する。
この土壌センサを利用することで、設定した時間毎に培地の水分量・肥料濃度などを計測。
データ分析により、適切な値を見出し管理することで、収穫量増に繋げ、圃場ごとの収益性向上、経営改善に繋げていくことができる。
村田製作所が開発した「土壌センサ」
3つのセンサが1つのボディに内蔵されており、EC(電気伝導度)、水分率、温度という3つのパラメータについて、土壌中、水中において同時に計測することができる。
それらの計測データは設定した時間おきにスマホアプリで確認できるようになっている。
「土壌センサ」のデータを元に柑橘栽培に最適な土壌を作る
水はけの良い圃場と悪い圃場の 2ヶ所にセンサを設置し、データを比較できるようにする。
今後もテラスマイル株式会社のスタッフは、定期的に八幡浜のミヤモトオレンジガー デンを訪問し、柑橘に関する様々なデータやノウハウを収集する。
最終的に今回ミヤモトオレンジガーデンから提供されたデータと愛媛県が持っている研究データ、テラスマイルが持っているデータやノウハウを組み合わせながら、果樹の経営におけるデータ分析画面を構築していくことで、より高所得で持続的な農業経営の実現を生産者、自治体、メーカーなど関係者と共に目指していく。
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