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【宇和島産業技術専門校】手に職をつける&地域の魅力を再発見!南予にある「専門校」の秘密を探ろう(愛媛/宇和島市)

2025.9.12 えひめのあぷり編集部

転職者も再就職者も歓迎!ものづくり産業に挑戦する人を手厚くサポート

四国四県で最も人口が多く、栄えた土地である愛媛県。
そんな愛媛県は四国の中でも、もっとも“ものづくり産業”が盛んな工業県であることをみなさんはご存知でしょうか?

当然、県内にはそんなものづくりを支える仕事に従事する人もたくさん。
専門的な知識・技術を身につけ、いわゆる「手に職をつけられる」職業であるものづくりの仕事。
その安定性を魅力に感じる人も、おそらく大勢いることでしょう。

同時にものづくりの仕事は専門性も高く、職人仕事的なイメージから「若い時から業界の中で学ばないと働けない」と思っている人もいるはずです。
もちろんそのような形で働く人もいますが、実はそんなことはありません!
ものづくりの仕事は、ある程度社会人経験を経た人でもまったく別職種から挑戦できる業界でもあるんですよ。

とはいえ転職を考えた時に、ものづくりの仕事の技術・知識を一から独学で学ぶのはとっても大変そう…。
そんな方にぜひ知って欲しいのが「産業技術専門校」、通称・専門校と呼ばれる場所です!

注目ポイントは、専門校≠専門学校という点。
求職者や離職者、転職者に向けて、より実践的な専門知識・技術習得を目的とした職業訓練を行い、再就職を後押しする公共職業能力開発施設。それが専門校です。

専門校の大きなメリットのひとつが、数ヶ月~2年間という短期間で、就職後すぐに即戦力となるような実践的技術・知識を学べること。
それが93.9%(令和5年度普通課程修了生実績)という、高い就職率にも繋がっています。
あわせて格安の授業料も嬉しいポイントですね。

県内にある「愛媛県立産業技術専門校」は全部で3つ。
今回は南予・宇和島市にある「宇和島産業技術専門校」の魅力にスポットを当てます。
専門校のより詳しい魅力が気になる方は、「愛媛中央産業技術専門校」を紹介したこちらの記事もチェック!

「愛媛中央産業技術専門校】の記事はこちら

宇和島産業技術専門校アパレルビジネス科の魅力を田窪先生が解説!

宇和島市の中心地街から山間部へ車で少し移動した、北宇和島のエリアにある「宇和島産業技術専門校」。
「住まいづくり木工科」、「アパレルビジネス科」、「介護ヘルパー科」の3つの科目で構成されており、南予・宇和島の地域色が色濃く表れた専門校です。
今回専門校のことを教えてくれるのは、アパレルビジネス科の指導員・田窪先生です!

自然豊かな南予は、林業や木材を活用した製造業も盛んな土地。
また意外と知られていませんが、実は縫製工場などのアパレル関連企業も立地しているエリアになります。

同時に年々進む高齢化社会を支えているのが、介護・医療職に従事する方々ですよね。
そのような南予・宇和島の暮らしを支える仕事に就く人を育成する場となる、宇和島産業技術専門校。
いわば南予の雇用を支える、とても大事な場所にもなっていると田窪先生は話します。

元々大学で、家庭科の教師を目指していた田窪先生。
ですが、大学卒業後に働き始めた小学校で「自分には小学校の先生は向いていないかもしれない」と考えるようになります。

今後の働き方を改めて考えた中で、初めて「専門校の指導員」という仕事を知ったと田窪先生は語ります。
教える相手こそ子どもから大人に変わるものの、家庭科分野の知識・技術を教える仕事は変わらないと考え、専門校の指導員へと転職を決めたそうです。

とはいえ、田窪先生が元々教えていたのは縫製だけでなく、調理や生活知識といった幅広い家庭科の分野。
「縫製に特化した知識や技術は、私自身も専門校の指導員を始めてから先輩の指導員に教えてもらったり、訓練生と一緒に学んだりしました」と話してくれました。

当初は今治の専門校に勤めていましたが、科目の統合・変更にともない、今の宇和島産業技術専門校へ異動。
以来16年間ここで指導員を勤め、プライベートでも社会人と大学生の2人のお子さんを育て上げています。

宇和島のいい所は豊かな自然と四季がある所、と語る田窪先生。
「こちらに来て最初にびっくりしたのは、専門校のある柿原のエリアには、冬になるとかなりしっかり雪が降るんです。去年も積雪10センチは超えてたかな?
今まで中予・東予での生活が長く、一面の雪景色を見ることは初めてだったので驚きましたね」

加えて専門校の指導員の面白さは、異なる世代、経験を持った方と縁がある事だと田窪先生は話します。
指導する訓練生が、自分より年上なことも“あるある”。
一人ひとりにそれぞれのヒストリーや人生があることを実感することも多いとのこと。

たった10カ月という短期間の中で、大人が成長する姿を間近で見られる点も、この仕事の面白さだと笑顔を見せる田窪先生。
「訓練生が作業に没頭する表情をこっそり見ることも実は好きなんです。真剣な眼差しで作業に取り組む訓練生を見ると、自分のモチベーションも上がりますね」と教えてくれました。

地域密着の取り組みや“アパレルをビジネス=仕事にする”マインドを学ぶ!

そんな田窪先生が指導するアパレルビジネス科では、工業用ミシンを使用した服作りの全工程を学んだり、アパレルに関する各種資格の取得や、服作りを通して地域と関わる機会を設けたりしています。
10ヵ月という短期間で、非常に多岐に渡る知識・技術に触れることができます。

単純な技能の習得だけでなく、ちゃんとアパレルをビジネス=仕事にするマインドに触れられることも、アパレルビジネス科の大きな強み。
近年では服や小物、ハンドメイドアイテムなどの個人ブランドを立ち上げ、SNSでPRを行い通信販売で売るという、スモールビジネスのスタイルも広がりつつありますよね。

大手企業の工場に作業員として勤めるのみならず、場合によっては自分でアパレルブランド経営を行う。
そういった形もまた、アパレルを仕事とする方法のひとつ。
縫製の専門的な知識・技術を学ぶことで、そのような幅広い「手に職をつける」選択肢を得る事もできるのです。

さらに近年は、地域活性化の取り組みを積極的に訓練へと取り入れているそう。
南予の地域資源である宇和島市の真珠や、西予市野村町の伊予生糸(いよいと)の製造過程で出る繭玉を活用したアイテムを制作したり、地元の高校生と連携し、SDGsの活動の一環として、廃棄される衣服を用いたサステナブルファッションを制作したり。
地元で活躍されている方の講座やワークショップの企画・開催にもチャレンジしています。

取り組みの中では、専門校の訓練生が地域の高校生と交流を持つ機会もたくさんあるとのこと。
「高校生や地域の方々にも、専門校という場所を知ってもらういい機会になっている」と田窪先生は話してくれました。

中にはSDGs活動などで関わった高校生が「手に職をつけたい」と高校卒業後に入校してきたり、親戚に専門校の存在を薦めてくれ、結果その親戚の方が入校してきたことも過去にあったのだとか。

アパレルビジネス科の定員は毎年10名。例年10~60代まで幅広い世代の訓練生が入校してきます。
別職種からの転職希望者や、子どもが大きくなり再就職を検討する人。
I・Uターンで宇和島にやってきて就職先を探す人など、実にさまざまです。

10カ月の短期課程修了後の進路も、いろんなパターンがあります。
縫製工場でのミシンオペレーターが主な進路のひとつではありますが、一言で縫製工場と言えど、製造する商品も実に多彩。

アパレルという言葉から想像しがちな日常のファッションアイテムだけでなく、学生の体操服や車のシートカバーといった、ややニッチなものを作る工場も南予には点在しています。
事前にそういった企業での職場実習を体験して、実際の現場を知ることもできるそう。

また他にも専門校で得た技術と知識を活かし、ハンドメイドアイテムのスモールビジネスや、古着屋を事業として始める人。
中には専門校で学んだ知見で、自身が継ぐ稼業で新事業に挑戦する人もいるのだとか。

世代も立場も、今まで生きてきた環境も違う大勢の人と、アパレルを通して関わる機会をたくさん持てるアパレルビジネス科。
「世の中には自分の知らない世界がまだまだあって、仕事も生き方もいろんな選択肢がある。そんな多様性に気づけるのも、この科目の魅力ですね」と田窪先生は話してくれました。

もっと専門校の事が知りたい人は10月開催の「えひめものづくりフェアinきさいや広場」へ!

宇和島産業技術専門校や、県内の専門校の話をもっと聞きたい。
アパレルビジネス科で学んでいる内容をもっと知りたい。
そんな方に朗報です!

10月12日(日)に宇和島市・道の駅みなとオアシスうわじま きさいや広場にて開催の「えひめものづくりフェアinきさいや広場」では、宇和島産業技術専門校による出展も予定されています。

地域を支えるものづくり産業への理解・関心を深め、ものづくり産業を憧れの仕事に!
そんな目標を掲げて開催される「えひめものづくりフェア」では、普段あまり触れる機会のないものづくりの世界にも、楽しく親しめる体験ブースが満載となっています。

専門校制作の衣装を着て自由に撮影できる着せ替えブースや、木製スマホスタンドを作るブース、木のおもちゃで遊べるプレイコーナーも設置!
各ブースでの体験は無料ですが、事前予約が必要です。

予約の際は、愛媛県公式サイトのフォームから申し込みが可能!
その他イベント情報は愛媛県公式サイト、または愛媛県立産業技術専門校のSNSアカウントからも発信中なので、そちらもぜひチェックしてください。

家族や友達と、わいわいものづくりの楽しさを体感できる「えひめものづくりフェアinきさいや広場」。
あなたもぜひ、このイベントでものづくりへの興味の扉を開いてみては?
少しでも興味が湧いた方はぜひ専門校のことをもっと調べたり、イベントへも足を運んでみてくださいね。

■えひめものづくりフェアinきさいや広場の情報
開催日時:2025年10月12日(日)10:00~15:30
開催場所:道の駅みなとオアシスうわじま きさいや広場
住所:宇和島市弁天町1-318-16
料金:無料
問合せ:愛媛県労政雇用課(089-912-2504)

公式サイトはこちら

■宇和島産業技術専門校の情報
住所:宇和島市柿原甲1712
TEL:0895-22-3410

公式サイトはこちら

Instagramはこちら

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