二ホンカワウソの生態を楽しく学ぶ、今年の夏は科博でカワウソ展【愛媛/新居浜市】

夏は科博!楽しく学ぶ科学のこと、自然のこと
こんにちは。美味しいもの大好き!
おでかけも大好きな、えぷりライターのsuekoです!
夏休み、子どもとのお出かけ先を選ぶのは大変ですよね。
楽しく遊んでほしいけど、せっかくなら何か学びになるような場所にも行きたい…。
そんな方にぜひおすすめしたいのが、「愛媛県総合科学博物館」。通称「科博」。
今回は、現在科博で開催中の、特別展「もっと知りたい!史上最大のニホンカワウソ展」に行ってきましたのでその様子をご紹介させていただきます。
夏の特別展 今年は史上最大の二ホンカワウソ展
科博では、夏休みの時期に合わせて特別展を開催しています。今年のテーマは「二ホンカワウソ」。
近年くりくりのおめめに、愛らしいフォルムが人気を呼ぶカワウソ。
以前は愛媛県の南予にも、二ホンカワウソが沢山生息していたことを皆さんご存知でしょうか?
最後に目撃されてから50年の節目に合わせて行われる、今回の特別展、鑑賞前からワクワクします!
早速科博に入って、二ホンカワウソについて学んでいきたいと思います!

訪れた日は夏休みの日曜日ということもあり、家族連れの方が多くいらっしゃっていました。

特別展の入り口前にはカワウソ展のポスターが。

科博のチケットの価格はこちら↑。
チケットは常設展とのセット購入がおすすめ。未就学児は特別展も無料で鑑賞できるのは本当にありがたいです。

チケットを購入し、早速入場!二ホンカワウソのロマンあふれる世界に潜入
カワウソにゆかりのある愛媛
まず入るとお出迎えしてくれるのは二ホンカワウソの標本。
この標本は、愛媛で約70年前の1954年(昭和29年)2月7日に、罠にかかった二ホンカワウソのもの。
標本の周りには当時の新聞記事や愛媛と二ホンカワウソの関わりについて記されています。
愛媛の県獣にも選ばれる二ホンカワウソ。
今回の展示では、科博に収蔵される、43点の標本全てが展示されているとのこと。
一説では、全国に存在する二ホンカワウソの標本は160体程。
そのうちの1/4が科博に収蔵され、今回展示されるということは、とても珍しいことですよね!

触り心地の良さそうな二ホンカワウソの標本
愛媛で約70年前に確認された個体。何やら「大洲のお母さん」というニックネームがあるそう。

最後に二ホンカワウソが確認された時の様子や、愛媛と縁が深いカワウソとの繋がりについての説明もあります。

1954年に二ホンカワウソが発見されたことを報じる当時の新聞記事。
見て、触れて、カワウソを楽しく学ぶ
進んでいくと、カワウソをはじめとする動物の標本がずらーっと並んでいて、カワウソに似た動物たちの、違いや類似点を比べることができます。
カワウソの食事量を比べるコーナーには、カワウソが食べる魚の重量と同じ、重りがバケツに入っており、実際に持ち上げて体感することもできました。
二ホンカワウソの頭蓋骨の骨格模型を触ることもできました。
子どもたちは、歯のトゲトゲした部分や目のくぼみなど、指に伝わる感覚と共に、構造を学んでいました。
毛皮に触れるコーナーでは、カナダカワウソとカワウソに似たある動物の毛皮を触って、その違いを体感することができます。
この他、カワウソの生態を撮影した動画や胎児のカワウソのホルマリン漬けも展示され、カワウソの貴重な生態を垣間見ることができます。

たぬきやきつね、アライグマなど、カワウソに近い生態や見た目の動物の剥製が展示されています。

1日の食事量が多いカワウソ。
持ってみると分かるのですが、種類によってはかなりズッシリとしています。

二ホンカワウソの骨格模型
上あごと下あごの部分がパズルのようにピタッとハマると気持ちいいです!

カナダカワウソの毛皮はつやつやでしっかりとした毛並み。
もうひとつの動物の毛皮との違いを体験してみて!
河童にお酒、あの詩人も!実は人間に身近なカワウソ
展示を進んで行くと、河童の像や妖怪が描かれた浮世絵が現れました。
日本に多く伝わる河童伝説。
愛媛では河童のことを「エンコ」と呼ぶ地域が多いそうですが、河童伝説も沢山残されています。
その河童のモデル、実はカワウソと呼ばれているそうで、展示では河童とカワウソの関係性について解説されています。
また、全国的にも人気の山口県の日本酒「獺祭」。
獺祭を醸す酒造メーカーの地名が、獺越(おそごえ)と言い、カワウソにちなんだ伝説から地名が付けられたのだとか。
愛媛を代表する詩人「正岡子規」。
彼には多くのペンネームがあったそうで、その一つに「獺祭書屋主人(だっさいしょおくしゅじん)」という名前が。
カワウソがその昔、人々の生活に馴染んだ存在であったことが伺えました。

河童伝説とカワウソの関係性についての展示

河童を題材に描かれた浮世絵たち。

有名な日本酒や正岡子規のペンネームからカワウソが当時の日本人にとって身近な存在だったことが分かります。
絶滅から見える、カワウソの未来
最後の展示では、二ホンカワウソの絶滅の経緯や標本から分かるカワウソのこと、同じ絶滅危惧種で保護、繁殖により絶滅を免れた、トキやコウノトリについての説明もありました。
残念ながら、二ホンカワウソは、2012年に絶滅宣言がされています。
しかし、展示を見終えると、もしかしたら愛媛や全国のどこかには、二ホンカワウソが生息しているかもしれないとロマンを感じました。

残された剥製標本から調べられる、二ホンカワウソのことが展示されています。

カワウソをモデルにした愛南町のゆるキャラ「なーしくん」と、高知県須崎市のゆるキャラ「しんじょう君」のフォトスポットがありました。

特別展の最後には、カワウソのトリックアートが!
実際にカワウソや水は流れてきませんが、飛び出したように見える絵に、子どもたちも大はしゃぎです。
なりきりに推し活、グッズも!カワウソを満喫
特別展を抜けると大きなフォトスポットが登場!
カワウソが過去に多く見られた宇和島市津島町の海岸の写真をバックに、カワウソの耳やしっぽを付けてカワウソになりきることができました。
そして、今回の特別展で展示されている、43体の二ホンカワウソの標本。
この標本から推しの1体を選ぶ、「NKU43総選挙」も8/31まで開催しています。
選挙で選ばれた標本は、期間限定で常設展にも展示されるそうで、標本には「大洲のお母さん」や「城辺のエリーさん」などユニークな名前が付いています。
この名前は科博のスタッフさんが、捕獲場所などから考えて付けたとのこと。
特別展をご覧の際は、ぜひ推しのカワウソを見つけてみてくださいね。
ミュージアムショップでは、特別展に合わせ、カワウソグッズも販売中。
人気の「可愛い嘘のカワウソ」グッズを始め、普段の生活でも使いやすいマグカップなど、沢山のグッズが販売されていますので要チェックです!

なりきりグッズを使ってカワウソに大変身!

特別展を見終わった後は、トリケラトプスの乗り物にも挑戦。
特別展のチケット提示で1回400円の料金が300円とお得に乗れます。

NKU43のポスター、展示の最後には投票箱があるので、お気に入りを見つけて投票!

ミュージアムショップに期間限定で登場中のカワウソグッズたち。

レストランでおやつ休憩の後は、常設展も鑑賞し、閉館時間ギリギリまで遊びました。
今回は、科博の特別展で、愛媛にゆかりのある二ホンカワウソについて見て、触れて、体験して沢山学びました。
皆さんもこの夏は、科博のカワウソ展で可愛い二ホンカワウソのこと、楽しく学んで、素敵な夏を過ごしてみませんか?

■愛媛県立総合科学博物館
特別展「もっと知りたい!史上最大のニホンカワウソ展」
会期/2025年7月12日(土)~2025年9月23日(火、祝日)
住所/愛媛県新居浜市大生院2133-2
電話/0897-40-4100
営業時間/9:00~17:30
定休日/月・祝日・第一月曜は開館、翌平日休館、年末年始 (12月29日~1月1日)休館
●駐車場/あり(約300台)
●支払い方法/現金、PayPay,d払い、みきゃんアプリ他
愛媛県総合科学博物館の基本情報
店名
愛媛県総合科学博物館
住所
新居浜市大生院2133-2
電話番号
営業時間
9:00~17:30
定休日
月 祝日・第一月曜は開館、翌平日休館、年末年始 (12月29日~1月1日)休館
駐車場
有
キャッシュレス
【QR決済】PayPay,d払い,その他