
先日、子どもたちと一緒に今治市立中央図書館へ行き、毎日開催されているよみきかせ会に参加しました。
普段はタブレットの動画やゲームに夢中の子どもたち。
絵本をはじめたくさんの本に触れ、あらためて図書館の良さを感じました。
吹き抜けの空に、本の世界がひらく。
私が訪問したのは常盤町にある中央図書館。今治市立図書館は、ほかにも大西、波方、大三島にあり、例えば波方は海事関係、大西は子ども向け図書、大山祗神社が近い大三島図書館は神社仏閣の資料や移住者向けの図書収集に力を入れるなど、今治市では地域の特色を生かした図書館づくりがされているそうです。
そんな今治市立図書館は来年で創立100周年。「いまばり図書館フェスタ」として、ワークショップや人気のキッチンカーが集うイベントが定期的に開催されていますので、そちらも要チェック♪
さて、中央図書館の現在の建物は1996年に新築移転されたとのことですが、約30年経ったとは思えないほど綺麗で清潔感があり、ガラス張りの吹き抜けのエントランスホールと相まって明るく開放的な雰囲気です。
駐車場は無料で、地下にも広々としたスペースがあり、雨の日でも濡れずに館内へ入れるのが子ども連れにはありがたいポイントです。
図書10冊までは2週間、雑誌は4冊まで1週間貸し出しが可能。
利用カードを作れば、中央だけでなく他の市立図書館でも借りられます。

エントランス前の芝生エリアにはベンチもあり、くつろぐことができます。

明るい陽射しが館内に降り注ぎます。

館内はとっても広くて本の種類も豊富♪

図書館の裏には公園もあり、親子でのんびり遊べます。

いまばり図書館フェスタの模様。
キッチンカーや楽しいイベントがいっぱい。
その世界に吸い込まれるよみきかせ会
この日は、ボランティア団体の方によるよみきかせ会に参加しました。
会場は1階の「おはなし室」。曜日によって時間が異なりますが、ほぼ毎日開催されています。
始まる前には「どんなお話が好き?」「〇〇のお話は知っている?」と、やさしく声をかけてくれるボランティアさん。
おかげで、子どもたちはリラックスして楽しむことができました。
お話が始まると、登場人物によって声色を変えたり、テンポよく進めたりと、まるで舞台を見ているよう。
子どもたちはもちろん、ママやパパ、おじいちゃん、おばあちゃんもつい引き込まれていました。
家で絵本をたまに読む母としてはこんなふうに読めばいいのかと勉強になります。
普段は子どもたちが好きな本ばかり借りがちですが、よみきかせ会では、普段、手に取らない、知らなかった絵本や紙芝居に出会えるのも魅力のひとつ。
お話が終わって「これ借りてみたい!」と言った瞬間、子どもの世界が広がるのを感じました。
お話が終わるたびに「つぎは?」と前のめりになる子どもたち。
家や園でもない図書館といういつもと違う空間での体験がとても楽しそうでした♪

時間になるとおはなし室でよみきかせ会が始まります。

紙芝居ってあまり見る事がないので親子で新鮮でした♪

夢中でずっと見入っている子どもたち。

館内には子どもが座って読みやすいように低めのイスもあります。
映像と音でひろがる、もうひとつの“読書体験”。
よみきかせ会のあとは、エントランス付近1階の児童書コーナーへ。近くには、今治市出身の絵本作家のコーナーもありました。
子ども用トイレもあり、急な「トイレ!」にもすぐ対応できます。
そのあとは、2階のAVコーナーにも立ち寄ってみました。
ここには思っていた以上にたくさんの子ども向けDVDがずらり!
昔懐かしい作品からアニメや特撮まで幅広く揃っていて、親のわたしもついテンションが上がってしまいました。
視聴席では、ヘッドフォンを使ってその場でDVD鑑賞もOK。
周りを気にせず静かに観られるので、子連れでも安心して過ごせます。
さらに嬉しいのが、図書とは別にDVD・CD・ビデオテープを2点まで1週間無料で借りられること。
「図書館でDVDも借りられるなんて知らなかった!」という方も多いのではないでしょうか。
絵本の世界から映像の世界まで。
親子で図書館をこんな風に楽しめるのも新しい発見でした♪

エントランス付近には、子ども向け図書をはじめ、新刊がずらりと並びます。

今治の絵本作家さんの本は1階にコーナー化されていました♪

1階児童図書コーナーにはこどもトイレが!

ヘッドフォンを使うのも新鮮で楽しそう♪

DVDやCDはこの袋で貸してもらえます。
「子どもが騒ぐのは当たり前。だから気兼ねなく図書館へ」
読み聞かせだけでなく、市民団体による展示会や上映会、季節のイベントも開催されています。
たとえば「ぬいぐるみのおとまり会」や「夜のおはなし会」などの親子向けイベントや、スタッフのみなさんが考案した読み札をもとに絵本を当てる「絵本のカルタ大会」、一つのテーマを百科事典や新聞など様々な資料から深堀りする「調べものの達人になろう」など、子どもたちが本に親しむ機会が数多くあります。
今回は、そんな魅力ある図書館づくりを牽引する中央図書館の武田チーフにも話を聞きました。
「本の良さは、紙のぬくもりや匂いなど五感で感じられるところです。たくさんの本がある図書館では、自分の興味のないジャンルの本のなかからお気に入りの一冊が見つかることも。そんな体験を通じて、お子様の視野もきっと広がるはずです」
でも、静かな図書館に元気いっぱいの子どもを連れてくることはちょっと気が引けることも。
「そんな心配はありません。危ないので館内は走らないなど、最低限のルールは守っていただきたいですが、子どもが元気なのは当たり前。はしゃいでいる子どもたちを見ると、『図書館を楽しんでいるね♪』と私たちはうれしくなります」
中央図書館では親子がゆっくりと時間を過ごせるフリースペースを1階に設置。
近くには、育児本や赤ちゃん向け絵本、今治市の子育て情報誌を集めたコーナーをつくり、子育てサポートにも力を入れているそうです。

2階の臨時学習室は中学生以上が利用可能です。

「生後4ヶ月目に絵本をプレゼントする今治市ブックスタート事業の本も私たち中央図書館のスタッフが選定しています」と武田チーフ。

1階に設置された親子フリースペース。育児本や赤ちゃん向け絵本、子育て情報誌等のコーナーも。

館内の美しい植栽や造形物にも感性が揺さぶられます。

新しい発見を見つけに、また、図書館に行ってみたいと思いました。
図書館は、雨の日や真夏の暑い日だけでなく、
「ちょっと本の世界をのぞいてみたいな」と思ったときに気軽に立ち寄れる場所。
ここでは、一冊の本との出会いが、
まだ見たことのない世界へ踏み出す“小さな冒険”のはじまりになります。
知らない分野をのぞいてみたり、好きなテーマをさらに掘り下げてみたりー。
ページをめくるたびに、親子で新しい発見が広がります。
よみきかせ会に参加すれば、物語の冒険に一緒に飛び込むようなわくわくの時間がきっと待っています。
今治市立中央図書館で、親子の一冊を見つけてみませんか。
今治市立中央図書館の場所・情報
訪れた施設/今治市立中央図書館
住所/愛媛県今治市常盤町5丁目203番地2
料金/無料
駐車場/あり
電話番号/0898-32-0695
メール/tosyokan@minos.ocn.ne.jp